「信用情報」とは、クレジットカードを持っている人のカードの利用状況が記載されている情報です。
これは金融機関やクレジットカード会社が貸倒れのリスクを防ぐために、カード会社相互に「どこからいくら借りているか」「どのように返済しているか」「支払いの遅れはないか」など情報の共有を行い、融資審査やクレジットカードの申し込みがあった際の審査に利用するために作られました。
平成22年の大規模な貸金業法の改正(総量規制施行により年収の1/3以上の借入ができなくなりました)によって、国の認定を受けた信用情報機関という団体が選定されました。
「信用情報機関」とはこの個人のカードの利用状況を登録・管理している機関であり、主に3つの信用情報機関が存在します。
1.CIC(ホームページかこちら)
2.JICC(ホームページはこちら)
3.KSC(ホームページはこちら)
どの信用情報機関で情報共有を行っているかは、各金融機関やクレジットカード会社が加盟している信用情報機関によって異なっていきます。
例えば、クレジットカード会社の信用情報は、JICCとCICに登録されているケースが圧倒的に多いです。どの金融機関やカード会社がどの信用情報機関に加盟して信用情報を登録しているかは、契約書やホームページを見れば明記されています。
CICは、クレジット会社の共同出資により設立された信用情報機関で、ほとんどのクレジットカード会社がCICに加盟しています。
また、au、ドコモ、ソフトバンクなどの大手携帯電話会社もCICを利用しているため、携帯電話本体の割賦払いを遅延した場合も、CICに支払い遅延の情報が記録されます。
CICの主な会員
JICCは、信用情報機関の中で老舗的な会社で会員数が多く加盟会員の業態の幅が広いのが特徴です。
JICCの会員の多くが消費者金融などの貸金業者です。
JICCの主な会員
KSCは主に銀行系の個人信用情報を記録している信用情報機関です。
ほとんどのクレジットカード会社はカード審査の際、CIC、JICCのデータを参照しますが、銀行系カード会社が発行するクレジットカードは、審査の際、KSCの情報も参照します。
KSCの主な会員
ブラックリストとは、信用情報に事故情報として登録され、カードの利用ができなくなることを指します。しかし、ブラックリストというリスト自体は存在しませんので、なにか悪用されるような特別に黒い記録に自分の名前が登録されるようなことはありません。信用情報に「事故情報」が記載されることを「ブラックリスト」や「ブラックになる」と呼んでいるということです。
債務整理(任意整理)を行った場合にも、事故情報として一般的には5年~10年はブラックリストの状態になります。事故情報などを閲覧・確認されてしまった場合、カード審査はしばらくの間、厳しくなると考えていただかなくてはなりません。
また、CIC(信販系)・JICC(消費者金融系列)の信用情報は、銀行系列の信用情報機関KSCとも共有しているため、その点についても注意が必要です。
ブラックリストが及ぼす影響は、あくまでも一定期間です。その期間が過ぎればブラック登録は解除され、新たにクレジットカードを作ることが可能になります。ブラックリストに載ったことのみを理由に就職が不利になるなんてことは考えにくいですし、法律上、職業の資格制限があるのは破産した場合の一定期間だけです。
また、ブラックリストに載ってクレジットカードが作れなくなっても、便利なカードがすべて使えないわけではありません。
例えば、VISA付きの「デビットカード」でインターネットショッピングのカード決済はできます。車に乗る方であれば、ETCの利用にクレジットカードがないと困ると考えるかもしれませんが、「ETCパーソナルカード」というクレジットカードなしで利用できるETCカードもあります。
したがって、ブラックリストに載って、カードを作れなくなることを過度に気にして心配する必要はないかもしれません。