• 年齢：43歳（専業主婦）
• 相談内容：任意整理
• 借入先：3社（合計150万円）
• 借金の原因：FX取引による損失補填
• 借金総額：150万円から60万円に減額
• 減額返済額：48,000円→17,000円に減額

ご相談の背景

田中K子様（仮名）は、茨城県牛久市にお住まいの43歳の専業主婦です。雑誌で「主婦がFX取引で収入を得る」という特集を目にし、家計の足しになればと空いた時間を利用してFX取引を始めました。
最初は少額の取引で慎重に運用していましたが、取引に慣れるにつれて「もっと利益を出したい」という気持ちが強まり、リスクのある大きな取引に踏み切りました。しかし、その直後に大きな為替変動が発生し、大きな損失を出してしまいました。
家族には言えず、焦った田中様はクレジットカードのキャッシングを利用して損失を埋め合わせました。その後も「少し取り戻せば返済できる」との思いから、借入れを繰り返してしまい、気づけば利用するカード会社が増え、合計3社で150万円の借金を抱えることになりました。
さらに、平成22年に施行された貸付け総量規制により新たな借り入れができなくなり、やりくりは限界になってしまいました。家族に内緒で悩み続けた田中様は、解決の糸口を見つけようと当事務所に相談されました。

司法書士の対応

1. 借金状況の整理と違法金利の引き直し計算

相談を受けた後、すぐに司法書士が各債権者へ介入通知を送り、督促や取り立てを停止しました。その後、3社からの取引履歴を取り寄せ、利息制限法に基づきグレーゾーン金利を引き直し計算したところ、借金総額は150万円から60万円に圧縮される結果となりました。

2. 返済計画の再構築と和解交渉

圧縮された借金60万円については、月々の返済額を田中様が無理なく支払える金額に設定するため、債権者との交渉を進めました。その結果、

• 月額17,000円の36回払い（3年間）

という和解が成立しました。この返済額なら家計に大きな負担をかけず、毎月の返済が可能であることを田中様にも確認しました。

解決後の生活

和解成立後、田中様は家族に知られることなく、計画通りに返済を継続。節約や計画的な家計管理に取り組みながら、3年後にすべての借金を完済することができました。

• 借金総額：150万円 → 60万円
• 返済計画：月額17,000円 × 36回払い（3年）

債務整理の後、田中様は「家計を見直す良い機会になった」と話し、これまでの借金生活から解放され、新たな気持ちで生活を再スタートされています。

司法書士からのメッセージ

FX取引は少額から始められる手軽さがある一方で、レバレッジをかけることでリスクが大きくなることがあります。特に、損失が出た際に借入れで補填してしまうと、返済が追いつかず、借金が膨らむケースが少なくありません。
また、クレジットカードのキャッシングや消費者金融の利用は簡単にできる反面、利息が高額になり、利息だけを支払って元本が減らない状況になってしまいます。
今回の田中様のケースでは、

• グレーゾーン金利を引き直し計算し借金を圧縮
• 返済計画を無理のない返済額に減額

により、無事に生活を立て直すことができました。
借金問題は一人で悩まず、早めに専門家に相談することが解決への第一歩です。無理のない返済計画で、安心した生活を取り戻しましょう。

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